香港は、人口約750万人のコンパクトな市場です。
そのため、日本の事業者からは、訪日旅行市場としてのポテンシャルを見逃される可能性があります。しかし、実際の統計を見ると、香港は世界でも有数の「日本旅行好き」が集まる市場であることが分かります!
日本政府観光局(JNTO)によると、2025年に香港から日本を訪れた人の数は約251万7,300人。韓国、中国、台湾、米国に続く、世界第5位の訪日市場です。人口が1,000万人に満たない地域でありながら、年間250万人を超える訪日客を送り出しています。
弊社も香港にも拠点を置く企業ですが、香港人の同僚が1年に何度も日本旅行に訪れることは一般的で、日本人より日本旅行に詳しいということも当たり前のようにあります。
香港政府統計処が発表した2025年末の人口は約751万800人で、愛知県の人口とほぼ同じです。訪日外客数を人口で割ると、その規模は香港の人口の約33.5%、およそ3人に1人分に相当します。
もちろん、訪日外客数は延べ人数であり、同じ人が年に複数回訪日するケースや、観光以外の目的で訪れる人も含まれます。「香港人の3人に1人が必ず毎年日本へ来ている」という意味ではありません。
それでも、人口規模に対する訪日旅行者数が極めて大きいことは、香港に日本旅行のリピーターが多く、日本が日常的な海外旅行先として定着していることを示しています。
香港市場の強さは、訪日客数だけではありません。
観光庁の「インバウンド消費動向調査」によると、2025年に香港からの訪日客が日本国内で消費した金額は、年間5,614億円でした。
これは訪日外国人旅行消費額全体の5.9%に当たり、中国(14.5億)、台湾(2,300万)、米国(3.4億)、韓国(5,160万)に続く世界第5位の規模です。日本の自治体規模で例えると愛知県民が、日本国内で年間5,000億円を超える旅行消費を生み出していることになります。
そのうち、店舗での商品購入に当たる買物代は約1,714億円でした。香港人旅行者の旅行消費額の約30.5%が買物に充てられている計算です。
訪日外国人全体では買物代の割合が27.0%(欧米は低い傾向にある)であるため、香港市場は全体平均と比べても、ショッピングの占める割合が高い市場といえます。
日本の食品、化粧品、医薬品、ファッション、キャラクター商品、生活雑貨、家電、工芸品などは香港で高い関心を集めています。旅行中に実物を見て、品質を確認したうえで購入できることは、香港人旅行者にとって訪日旅行の大きな楽しみの一つです。
香港人にとって、日本は憧れの旅行先であるだけでなく、繰り返し訪れる身近な目的地でもあります。
JNTOが国外旅行経験者を対象に実施した調査では、香港の回答者のうち、調査時点で訪日旅行を「比較検討」していた人が40.8%、「予約・購入」まで進んでいた人が28.2%でした。
両者を合わせると、約69%が次の日本旅行を具体的に検討、または予約していたことになります。
香港から日本までは比較的距離が近く、東京や大阪だけでなく、北海道、九州、沖縄をはじめとする地方都市への旅行も活発です。春の桜、夏休み、紅葉、スキー、年末年始など、季節を変えて何度も日本を訪れる旅行者も少なくありません。
この高いリピート性は、訪日客向けサービスを提供する店舗にとって重要なポイントです。一度きりの観光客としてではなく、継続的に日本を訪れ、日本の商品やサービスを購入する顧客層として捉える必要があります。
一方で、旅行中の買物には大きな制約があります。
「欲しいけれど、スーツケースに入らない」
「重量オーバーが心配」
「割れ物や精密商品を持って移動するのが不安」
「旅行の前半で購入すると、その後ずっと持ち歩かなければならない」
こうした荷物の問題は、旅行者が購入を諦める理由になり得ます。特に、大型商品、重量のある商品、割れやすい商品、まとめ買いされやすい商品を扱う店舗では、商品の魅力とは別のところで販売機会を逃している可能性があります。
香港人旅行者のように、訪日頻度と買物意欲の双方が高い市場では、単に外国語で商品を案内するだけでなく、購入後の商品をどのように自宅まで持ち帰ってもらうかまで含めた受入環境が重要になります。
YAICHI 海外発送便では、訪日旅行者が日本の店舗で購入した商品を、海外の自宅へ発送できる環境づくりを進めています。
旅行者は荷物の大きさや重さを過度に気にすることなく買物を楽しめるようになり、店舗側は、これまで荷物を理由に諦められていた商品の購入機会を支援できます。
特に、次のような店舗と相性のよいサービスです。
食品、調味料、飲料など、まとめ買いが起こりやすい店舗
家電、インテリア、寝具、アウトドア用品など、かさばる商品を扱う店舗
化粧品、日用品、キャラクター商品など、複数購入されやすい店舗
地方の特産品や、その地域でしか購入できない商品を扱う店舗
海外配送という選択肢を店頭で分かりやすく案内することは、旅行者の利便性を高めるだけでなく、日本での買物体験そのものをより快適にする取り組みです。
香港の人口は約750万人です。
しかし、2025年の訪日外客数は約252万人、旅行消費額は5,614億円、買物代だけでも1,714億円に達しました。
香港は決して小さな訪日市場ではありません。
人口当たりの訪日旅行者数、訪日頻度、そして日本国内での買物規模を考えると、日本の小売店や観光事業者にとって、特に注目すべき市場の一つです。
また、市場としても非常に成熟している市場となりますので、香港人向けに施策をする場合は、他国・地域へのマーケティングを考える際の良いテスト機会となります。
香港人旅行者の「日本で買いたい」という気持ちを、荷物の問題で諦めさせないこと。
海外配送を含めた受入環境を整えることが、店舗と訪日旅行者の双方にとって、より良い買物体験につながります。
また、弊社のYAICHI海外発送便については、香港を皮切りに、30カ国と地域へと発送地域を拡大しておりますので、幅広くご活用いただけます!